更新日:2013/05/08
ホメオに特化して配合された3つのビタミンとマグネシウム
ホメオバイタルQ-10 EX-Sでは、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中など様々な病気の原因と言われている、ホモシステインをメチオニンなどにに変換しする役割を持つ4つの栄養素(葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、酸化マグネシウム)を特化して配合しました。
「病気になりにくい体質づくり」をサポートするためです。今回は「ホモシステイン」とそれを無害にするために働く4つの栄養素についてお話したいと思います。
■ホモシステインとは、心筋梗塞や心臓疾患、アルツハイマー、骨折などを招く危険因子
「ホモシステイン」とは、タンパク質の代謝過程でできるアミノ酸の一種であり、血液中に堆積して動脈硬化を引き起こすため、心筋梗塞などの心臓疾患や脳卒中を招く危険因子と見做されている物質のことです。
アミノ酸(タンパク質の構成成分)の一種に「メチオニン」という物質がありますが、このメチオニンが肝臓においてリサイクルされる際につくられるのがホモシステインです。このホモシステインは肝臓の中で再びメチオニンへと戻されるのですが、この変換の際に必要となるのが葉酸、ビタミンB6、そしてB12なのです。これらの栄養素が不足するとホモシステインからメチオニンへの変換が滞るため、ホモシステインが過剰になってしまいます(高ホモシステイン血症)。その結果、肝臓から血液中に流れ出してしまうといった事態になります。
この血中に流れ出したホモシステインは、血中の悪玉コレステロール(LDL)と結びつき、その後マクロファージと呼ばれる白血球の一種に取り込まれて血管壁に付着していきます。このような経過を経て動脈硬化が進行していくと考えられています。
本来、メチオニンの正常なリサイクル過程というのは、「メチオニン ⇒ ホモシステイン ⇒ メチオニン」です。このサイクルの中の中間生成物であるホモシステインは、その全てが再びメチオニンへと戻るのではなく、一部は「システイン」というアミノ酸に変化し、また一部は尿中へ排出されます。
このホモシステインは、葉酸やビタミンB12の働きで、体内で、再びメチオニンに戻ったり、ビタミンB6の働きでシステインという類似のアミノ酸に変換されたりして処理されます。なお、システインへと変化したホモシステインは、新しい皮膚の形成に関与しています。
■ホモシステインを無害化し、動脈硬化予防や骨粗鬆症を改善する3つのビタミンとミネラル
最近の研究により、このホモシステインが体内に蓄積すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞になりやすくなることが分かってきました。また、ホモシステインの蓄積によりアルツハイマー病などの痴呆症の発症も増加することも判明しました。
血中のホモシステイン値を低下させるには、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸の摂取が役に立ち、日本循環器学会の虚血性心疾患の一次予防ガイドラインでも、「血中ホモシステインレベルが高い場合、動脈硬化が進展することが証明されており、高値の場合には、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12の摂取が必要となる。」と記載されています。
近年、ホモシステインが多いと骨折しやすいという研究が、アメリカやオランダから発表され、骨を強くするためにもビタミンB6、ビタミンB12、葉酸の摂取が注目され始めています。ホモシステインは、良質な骨に必要な「コラーゲンの網目構造形成」を阻害するといわれており、上記の両研究グループでは、ホモシステインが多いと骨折リスクが高まるのは、これが原因ではないかと報告しています。ホモシステイン値を下げることは、良質な骨を作ることになり、コラーゲンの質の改善にも役立つので、肌の張りにも良い影響を与えることが期待されます。
さらに、骨粗鬆症における骨折リスクの増大は、骨密度だけでなく、骨の質(コラーゲン)の低下が関与していることが、日本国内の研究でも分かってきています。骨の強度の低下は、骨の中でコラーゲン分子を結合している架橋(かきょう)が脆くなることが原因の一つですが、この脆い架橋(悪玉架橋)は、血中のホモシステインが高いことや、酸化ストレスによって引き起こされるといわれています。また、ホモシステインが多いとアルツハイマーや癌になる危険が増すとも言われています。
ビタミンB6、B12、葉酸を補給すればホモシステインの生成は抑えることができ、病気を予防することができるわけです。私が、ホメオバイタルQ-10 EX-SにビタミンB6、B12、葉酸を配合した意図をお分かりいただけたでしょうか。
下記に、ホモシステインを意識して配合したビタミンとミネラルの簡単な働きとホモシステインとのかかわりを説明をしておきます。
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■ビタミンB6
ビタミンB6は、別名「ピリドキシン」とも呼ばれる水溶性のビタミンです。ビタミンB6は、約100種類の酵素の補酵素として働き、特に、タンパク質や脂質の吸収を助け、私たちの健康にとってキーとなるRNA(リボ核酸)やDNA(デオキシリボ核酸)など、核酸の合成をサポートします。
また、ホモシステインがシステインやメチオニンなどの無害な成分となる際のサポーターとしてもかかわります。 ビタミンB6が不足すると、ホモシステインからシステインへの代謝が阻害され、ホモシステインが蓄積し、増えることに繋がっていきます。
■ビタミンB12
ビタミンB12は、植物性の食品にはほとんど含まれていないビタミンで、造血や神経機能にかかわります。ビタミンB12の分子の中に金属のコバルトが含まれ、赤色をしていることから「赤いビタミン」ともいわれています。
ビタミンB12は、造血やアミノ酸、脂質などの代謝の補酵素としても働き、不足症状には、悪性貧血、神経障害、感覚異常、うつ病、慢性疲労、運動時の動悸や息切れなどがあげられます。
なお、ビタミンB12は、葉酸とともにホモシステインの血中濃度を改善します。
■葉 酸
葉酸は、その名の通り「葉」に多く含まれる水溶性のビタミンで、主に細胞分裂と遺伝情報を伝えるDNA・RNA の合成や造血に関わる成分です。造血は、骨髄の中での活発な細胞分裂によって行われていますが、葉酸が不足すると細胞の分裂がうまく働かなくなります。というのも細胞の核に多く含まれている核酸をつくるのに葉酸が不可欠だからです。
また、葉酸はホモシステインのメチオニンへの転移に必要で、葉酸が欠乏すると転移が進まず血管内のホモシステイン濃度が上昇してしまいます。
葉酸をしっかり取ることで血中ホモシステイン濃度は低下しますが、同様にホモシステインの代謝に関与するビタミンB6やビタミンB12もしっかりと摂取することでホモシステインの低減効果はよりいっそう高まります。
■マグネシウム
マグネシウムは、体内で300種類以上に及ぶ酵素の働きを補うという重要な役割を果たしています。糖質や脂質の代謝にはビタミンB群が欠かせませんが、ミネラルの側から栄養素の代謝に深く関与しているのがマグネシウムなのです。
マグネシウムは、骨の形成や筋肉の収縮作用、神経の興奮を鎮める精神安定作用(抗ストレス作用)などに関わるミネラルですが、ホモシステインの関連で考えると、血小板の凝集であったり、または血管の収縮を抑える働きになると思います。
マグネシウムが不足すると、細胞内にカルシウムがどんどんと貯まって、細胞は収縮します。これが血管の平滑筋で起きた場合、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の原因にもなります。