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芦原紀昭医師の『臨床の現場から』 病気は、「夏の終わり」から始まる

更新日:2023/08/20

一年の中で最も免疫力や自然治癒力が低下する時季の健康管理

季節の変わり目は、「なんとなくからだが重い」、「だるくて、何をするのもおっくう」、「なかなか眠れない」‥‥‥。夏の終わりから秋の初めにかけて疲れや不調がでてくる人が多いようです。私が研究している東洋医学では、「夏の終わりから病気が始まる」とされており、夏場の強い紫外線や暑さによる体力や免疫力の低下が著しいのが、夏から秋にかけてなのです。
一年を健康に過ごすために、この時季にきちんと食生活やクリニカル・サプリメントによる健康管理をすることが大切です。

夏の終わりは、1年の中で最も免疫力が低下しやすい時期です。疲れがとれない、のどが痛い、ヘルペスが出るなどの症状があれば、免疫力が低下している証拠です。
暑さによる「疲れ」に加えて冷房による「冷え」が重なると、自律神経のバランスがくずれ、疲れやだるさがとれにくくなります。そのまま放置すると、ストレスが蓄積して、不眠の原因にもなります。
自律神経のバランスが乱れると、免疫力も衰えやすくなります。すると、ウイルスなどの攻撃にも弱くなり、風邪をひきやすくなったり、アレルギー疾患に影響したりします。つまり、ホメオスタシス(生体内の恒常性の維持)を低下させます。
このようなホメオスタシス(免疫力も)の低下を招く原因の一つが、夏に浴びた紫外線です。紫外線には、強力な活性酸素「ヒドロキシラジカル」を発生させる働きがあります。
夏の紫外線をたくさん浴びると、身体は活性酸素で酸化され続け、そのツケが夏の終わり頃に出てきます。

■ホメオスタシス(恒常性を維持する力)が落ちる理由
私たちの体は、周りの環境に合わせて時時刻刻と変化しています。たとえば、暑いところに行くと体温が上がりますが、上がりっぱなしではいけないので、汗をかいて体温を下げるように調節します。また、寒いところに行くと体を震わせてエネルギーを作り、体温を上げます。他にも、物を食べると血糖値が上がりますが、インシュリンというホルモンを出すことで血糖値を下げます。
このように、周りの環境に応じて体内を一定の状態に保たせる働きが「恒常性」であり、この恒常性を保つ力のおかげで、私たちは健康(生命)を維持できているのです。
しかし近年、私たちの健康状態は悪くなってきています。10年前の50歳と今の50歳を比較すると、健康診断で再検査となる人の割合が約1割も増えています。さらに、20代なのに血圧や血糖値が高い人も多くなっています。年齢を問わず、血圧が上がりっぱなし、血糖値が上がりっぱなしの状態になっているのは、ホメオスタシス(恒常性を維持する力)が落ちてきているからだといえます。
では、なぜホメオスタシス(恒常性を維持する力)は落ちるのでしょうか。それには、体内の「老化」が関係しています。実は10年前と比べると、今の方が老化のスピードが速くなっているのです。
老化の原因は加齢だけではありません。年齢以上に老化の大きな原因となっているのは体の「酸化」です。私たちの体は酸化されていればいるほど、老化しているということになるのです。
酸化の原因は「活性酸素」です。この10年間で私達を取り巻く環境が変化し、ストレスや紫外線、食品添加物を摂取する機会が増加したことで、私たちの体内では活性酸素が増えている状況です。

■活性酸素が細胞を酸化させる
体内で活性酸素が出ると、まず細胞を包んでいる膜が酸化され、細胞本来の仕事ができなくなります。たとえば、膵臓の細胞はインシュリンをつくり、卵巣の細胞は女性ホルモンをつくっていますが、これらの細胞が酸化されると細胞が機能しなくなり、本来の働きができなくなるのです。
いわゆる「老化した」状態になり、恒常性(ホメオスタシス)を保てなくなります。
もともと私たちは、体内に活性酸素を除去する酵素を持っていますが、これが年齢とともに衰えてしまう上に、近年では対処しきれないほどの活性酸素が体内で発生していることが確認されています。

つまり、「夏バテ後遺症」や「秋バテ」などとも呼ばれている病状は、この活性酸素を除去し、免疫力を高め、ホメオスタシスを向上させることでかなり防げるということです。

■ホメオスタシス(恒常性を維持する力)を向上させるには
ホメオスタシスの向上には、ホメオバイタルQ-10 EX-S、活性酸素の発生を抑え老化を防ぐにはベストサイトEX-Sが効果的であることはウイズの皆様でしたらすぐに思い付くと思います。そう、この時季にもっとも必要なサプリメントが、ホメオでありベストであり、レディース、マルチのクリニカル・サプリメントなのです。

もう少し、紫外線や活性酸素による具体的な病状について触れますと
●膀胱の夏バテ!!
夏の終わり、特に女性が多く発症する病気の一つに膀胱炎があります。長期にわたり冷房などで冷やされ続けたために膀胱内の血流量が減ってしまうと、免疫力が低下し細菌が繁殖しやすい状況に陥ります。暑くジメジメした気候ではストレスによる自律神経の乱れも免疫力低下の原因になります。
頻繁に尿意をもよおすのにそれほど出ない、残尿感がある、排尿時の痛みなどの症状が見られたら、十分に注意しましょう。

●内臓の夏バテ!!
夏は冷たい水分のとりすぎで胃液が薄くなったり、胃腸が冷えることで働きが弱ってしまいがちです。その結果、食欲不振や胃もたれといった“胃バテ”を引き起こします。
その他に腸内の乱れが起き、“腸バテ”も引き起こします。栄養分の吸収が低下するだけでなく、腸内環境が悪化すると毒素や有害物質が作られ、これが血液を通って全身へ運ばれ、皮膚や口などから排出、口臭や体臭の原因にもなってしまいます。

なお、水分の大量摂取と冷房による冷えが重なると、水分代謝が低下してむくみが起こります。さらに、血行が悪くなって乳酸が蓄積されると、肩こりが起こります。また、肌や目は夏のツケが出やすい部位です。冷房の長時間使用や紫外線は、肌や目から水分を奪って乾燥させます。紫外線は活性酸素を発生させ、肌に当たるとシミ、目に過剰に入ると白内障の原因になっています。

●眼の夏バテ!!
まだまだ紫外線対策が必要な夏の終わり。肌には日焼け止め対策を施していても、眼の対策をしている人は少ないのではありませんか?眼では長年のツケという形で現れるものが厄介です。
水晶体が濁ることで視力が落ち、失明するケースもある「白内障」。見えにくい、暗い、歪んで見えるなどの症状が出る「加齢黄斑変性症」など、そのようなツケがまわってこないように、まだまだ眼の紫外線には注意が必要です。

●肌の夏バテ!!
秋は、肌にとって最もトラブルを起こしやすい危険な時期です。外では汗、室内では乾燥とダブルで痛めつけられた上、冷たいものの飲みすぎによる冷えやむくみなどが重なり、いわば夏バテをしている状態です。 肌への栄養素補給( ビタミンB群、C、E など)をし、肌の夏バテをしっかり解消することで冬の乾燥に備えたいですね。

夏バテというと、真夏の暑さに体力を消耗した結果起こる食欲不振などの体の不調をいうのが一般的です。しかし、夏が終わり涼しくなってきたころに、暑さによる疲れが蓄積した体が朝晩の急激な気温の変化に対応できず、かぜをひいたり、体重が減ってしまったりなど、体調を崩してしまうことがあります。
季節の変わり目でもある初秋は、夏の疲れを残さないための体の調整期間に充てましょう。

「夏バテ後遺症」や「秋バテ」を解消するには、自分自身の状態にあったサプリメントの食べ方が肝要です。私のお勧めは、いつも食べているサプリメントの量を1.5〜2倍にすることやいつも食べているサプリメントにマルチビタミンを加えて食べることです。クリニカル・サプリメントを十分に摂り、夏バテの後遺症をいつまでも引きずらないよう、しっかりとケアしましょう。